導入事例「株式会社ダイレクト・アール・エフ」

無線技術をプラットフォームに、
自社製品を通じて社会に新しい提案、新しい気づきを
発信していきたい。

  • 株式会社ダイレクト・アール・エフ
  • 代表取締役社長 戸谷 一幸 氏
株式会社ダイレクト・アール・エフ
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堅牢なセキュリティとクラウド型ライセンス認証が非常に便利。仕事の効率は製品品質・顧客満足度に繋がります。
だからQuadceptを選びました。

Product / Service -
Circuit Designer PCB Designer

会社紹介

無線技術をプラットフォームに、製品を通じて社会に新しい提案、新しい気づきを発信していきたいという想いの元、戸谷氏が2013年11月設立した株式会社ダイレクト・アール・エフ。

無線技術といえば、スマートフォンやデジタル放送など通信や放送技術をイメージすることが多いが、ダイレクト・アール・エフではさらに幅広い分野で無線技術を応用した付加価値のある製品を開発し、市場に投入することを目指して事業を拡大している。社名である「Direct = ダイレクト」には、顧客ニーズとシーズをダイレクトにつなぎたいという代表の戸谷氏の想いが込められている。無線技術と高周波設計の技術を応用し、近年では業務用、家庭用の加熱機、解凍機、無人工場用センサー等の開発に力を入れているベンチャー企業である。

業務内容

創業当時から、国の研究開発プロジェクト(国プロ)や、大学との連携事業、防衛関係の仕事の受注が軸になっています。ただ、これらの受託案件は単発の仕事になることも多いので、今まで培った無線技術を活かし、コロナによる家食の増加に対応するため、加熱機、解凍機の開発・製造に取り組んでいます。一般家庭向けの製品を手掛けた理由はいくつかありますが、やはりご自宅で美味しくご飯を食べてもらいたいという思いから、手軽に使えるような機器を開発し、まとめ買いした冷凍品を上手に解凍し、美味しく食べて消費することにより、食品ロスや食材需給の問題解決に貢献したいという思いもありました。また最近では、組立工場のIoT化、スマートファクトリーに対応した無人化工場向けの無線センサー開発などにも力を入れています。無人化工場の品質向上、生産性アップに貢献できれば、工場で働く方々のテレワーク化や業務の効率化につながります。

独立する前は大手電機メーカーに勤めており、そこで無線技術のベースとなる知識と経験をしっかり身につけ積み上げてきました。その技術をこのような違う分野に転用することで付加価値を生むことができると考えています。例えば加熱機の場合、効率よく小型化する技術は非常にハードルが高いのですが、そこを乗り越えて小型化に成功することができたのも保有する技術の成果だと思っています。

現在、国内の家電メーカー、コンビニ、レストラン、スーパーマーケットなどからお引き合いをいただいてデモさせていただいている状況です。また、日本の冷凍食品を美味しく解凍して食べたいというニーズから中国、台湾など海外からもお引き合いをいただけるようになっています。コロナの影響で飲食店や居酒屋などは客足が読めなくなってきていますが、マグロなどの刺身やイクラなどを保存し、美味しく解凍するというニーズは今後も高まってくると思います。

自社開発の小型解凍機 フレーヴェ

Quadceptを選んだ理由

前職時代は数千万するような高額CADを使用していましたが、すべての機能を使いこなせていたかというとそうではありません。ましてや起業して間もない時期にそこまでの出費をし、その投資に見合うだけの利益を確保できるかどうかが不透明でした。

色々と検討している中、前職の仲間からQuadceptを教えてもらいました。一ヶ月単位で契約できるサブスクリプション型のライセンス形態はとても魅力的でしたが、正直、ホビー向けかな?との印象もありました。仕事柄、防衛や国プロに携わっていることもあり、セキュリティ面に不安があったのも事実です。

しかし、Quadceptのセミナーに参加して話を聞いてみると、これは使えるという印象に代わりました。自分たちで設計している基板は四層基板くらいですし、デザインルールもそこまで厳しくなく、さらにデータはローカルに保存できるということでセキュリティも問題なし。すぐに導入を決定しました。

実際使って感じているのは、クラウド型のライセンス認証がとても便利だということです。たとえば、出張先で回路図を確認したり、客先で図面を描いたり修正できるのは便利ですね。一ヶ月単位で契約できるので繁忙期にライセンスを増やすこともできるのも良いですね。さらに、サポート対応がとても良くて助かっています。バージョンアップも頻繁にあり、どんどん進化しているという点もとても心強く感じています。

テレワークの設計スタッフもいますので、遠隔でのデータのやり取りもシームレスで助かっています。今後、クラウドで部品管理ができるCCMなどの導入も検討しています。仕事の効率が良くということは、製品の品質が上がるということにつながりますし、お客様の満足度も上がると思っています。

今では高周波設計にもQuadceptを使用していますが、今後は、本格的に高周波回路設計向けの機能を充実してほしいです。基板材料と、比誘電率、誘電正接、板厚、銅箔厚などを入力し、CAD上で簡単なインピーダンスや位相の計算ができると助かります。今後ますます信号の速度が上がっていくので、ニーズも高まってくるのではないでしょうか。

さらに、セミナーもQuadceptユーザー向けに機能の裏技を教えてもらえるようなアドバンスドなセミナーなどもあったら嬉しいですね。

今後取り組みたいこと

今後は、BtoBからBtoCへ、国内から国外へ、ファブレス企業として規模を大きくしていきたいと思っています。加熱機、解凍機、冷凍機、クッキングマシーンなどの開発を通じて、より豊かなコールドチェーンを構築していく。少し大きな話になるかもしれませんが、実は本気でそこを目指していきたいと考えています。

また、労働人口が少なくなっている現状やテレワーク化が遅れている工場業務の効率化、省人化、無人化につながるようなソリューションも開発していきたいですね。わたしたちの技術と事業がどのように社会貢献に繋がるかをいつも考えています。

会社概要

社名 株式会社ダイレクト・アール・エフ
代表者 戸谷 一幸
所在地 〒658-0032
神戸市東灘区向洋町中6-9 神戸ファッションマート6F 6N-11
主な事業 無線機器及び無線システム等の開発、設計、製造、販売、コンサルティング
設立 2013年(平成25年)11月
Web https://www.directrf.co.jp