導入事例「有限会社ジュニア電子設計所」

CAD黎明期からソフトウエアと基板の進化を見続けてきた
プロ集団が選んだQuadcept

  • 有限会社ジュニア電子設計所
  • 代表取締役社長 真本 浩 氏
  • CAD設計 難波江 弘明 氏
有限会社ジュニア電子設計所
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多層基板の設計効率がアップし、通常オブション扱いの機能も標準実装されているおかげで、サービスの幅も広がりました。

Product / Service -
Circuit Designer PCB Designer

1979年創業の老舗基板設計会社 CAD黎明期からソフトウエアと基板の進化を見続けてきたプロ集団が選んだQuadcept

有限会社ジュニア電子設計所は、1979年創業の老舗基板設計会社だ。今のようなCADソフトが存在しない時代に創業。 製図台で手書き設計を行い、アートワークテープの手張り作業でプリント基板を設計していた当時、関西で基板レイアウト作業を専業で行う会社はわずか数社。その設計品質と対応の良さから口コミで評判が広がり、以来40年以上に渡り、業界の第一線でプリント基板の技術の進化と変遷を見続けてきた、基板設計のプロ集団である。

そのような老舗設計会社が次期主力CADとしてQuadceptを選択した理由はなんだったのか。代表取締役社長の真本氏と、CAD選定の主担当者である難波江氏にお話を伺った。

Quadceptを選んだ理由

導入検討中に「機能要望」が実装された事が一番の決め手です。

真本 氏:

長年運用していた某メーカーのCADのサポート終了に伴い、次期主力CADを早急に選定する必要がありました。選定の条件としたのは、運用コストの削減ができること、我々の設計に必要な機能が十分に備わっていることです。いくつかのメーカーのCADを候補としてピックアップした中の一つがQuadceptでした。

難波江 氏:

どうしてもCADの載せ替え時には、以前使っていたCADの操作性を引きずってしまうものです。しかし、Quadceptそのものの作りや設計思想が、自分が思うCADに対するイメージと合っていたので、直観的に操作ができ、とっつきやすかったですね。Quadceptを使用して感じたことは、基本操作が他のCADと比べて簡単であったのと、サポートスタッフの親切さ、そして新機能追加のスピードが速いことです。

選定作業中は、評価期間であるにもかかわらずサポート担当者の丁寧かつ迅速な対応もあり、基本操作をすぐに習得することができました。また当社のCAD運用の必須条件として、回路図入力を伴わないネットリスト読込からの基板設計があったのですが、選定をスタートした頃はこの機能が充実しておらず最終段階で運用に踏み切れませんでした。しかし機能追加の要望を出していたところ、この機能が実装されることとなり本格導入に踏み切ることができました。

導入の効果

真本 氏:

当初の狙いどおり、CADの運用コストを大幅に削減することができました。さらに以前のCADにはビューワーがなく不便だったのですが、この問題が解消されました。また、ベタ面の処理が非常に容易で、設計効率が上がりました。欲をいえば、配線後のクロストークやちょっとしたチェックがソフト上で簡単にできればもっと便利になるので、今後の発展に期待しています。

難波江 氏:

コストダウンに加え、設計スピードが上がったことが一番の効果だと思います。特に多層基板設計時のベタの扱いが容易で助かっています。動的ベタの概念により、設計の効率がアップしたのはうれしいですね。また、以前のCADには標準実装されていなかった、もしくはオプション扱いだった各種データの入出力が充実していて、お客様とのやり取りが非常にスムーズになりました。当然の事ながら回路図入力も可能ですから、手書き回路図等をトレースした後の基板設計も可能となり、サービスの幅が増えました。

一方で、一部の図形編集の機能でもうちょっとこうしてほしい、と思うこともあります。すでに機能改善リクエストを上げているのもありますが、早期に対応していただけることを期待しています。

設計者としての仕事の醍醐味とは

条件の厳しい配線を完了した時、お客様からOKをいただいた時に、設計者としてのやりがいを感じる。

真本 氏:

仕事の上で心がけていることは、できるだけ回路ブロックを集約し、最短で配線を行うことです。お客様のオーダーが余りにも高密度過ぎたり、基板外形が狭く禁止領域が多数あったりして配置に悩むことも多々ありますが、このような厳しい条件の基板を完全配線し終えた時の達成感はたまらないですね。

難波江 氏:

当たり前のことですが、ミスをしないことと、最終的にお客様が期待している性能通りに正確に動くような設計を意識しています。仕事のやりがいを感じるときは、設計が終わって図面があがった時や、お客様からOKの連絡をいただいた時でしょうか。たまにお客様から部品が実装された基板を送っていただくことがあるのですが、仕事柄、完成品を見ることは少ないので出来上がった基板を見た時はうれしいですね。

会社概要

社名 有限会社ジュニア電子設計所
所在地 兵庫県神戸市長田区神楽町2丁目3-1丸鹿第2ビル4F
創業 1979年2月17日
設立 1999年5月1日
代表者 真本 浩
Web https://junior-e.co.jp