Quadcept : 設計変更転送/新旧データ差分比較

アノテーション(差分転送・差分比較)機能について

Quadceptでは、回路図/PCBデータの設計変更による差分転送はもちろん、新旧データの差分比較も可能です。
Quadceptではデータの履歴を反映するのではなく、あくまでもそのデータ同士の差分を検出して、データを更新させる機能になります。

アノテーションを実行するには、回路図とPCBで “Reference” が一致している、
もしくは “オブジェクトID” が一致していることが必要となります。

対象 内容

「回路図」→「PCB」
⇒フォアードアノテーション

回路図上での設計変更をPCBデータに自動更新できます。

「PCB」→「回路図」
⇒バックアノテーション

PCB上での設計変更を回路図データに自動更新できます。

「回路図」↔「回路図」 「PCB」↔「PCB」
⇒新旧データ差分比較

回路図同士やPCB同士など、新旧データの差分比較ができます。

 

アノテーション前に、以下の事前チェックを行います。エラーがあるとアノテーションを行うことができません。

チェック項目 チェック内容

Reference重複

同じ図面上にReferenceが重複しています。

フットプリントアサイン

部品にフットプリントがアサインされていません。
※フォアードアノテーションの場合
※「機構部品に指定する(ネットリスト対象外)」にチェックが入力されている部品についてはエラー検出の対象外となります。

フットプリントデータ消失

定義しているフットプリントのデータが消失して確認できません。
※フォアードアノテーションの場合

ピン数違い

ピン番号が一致するパッドがみつかりません。
(転送不可:シンボルのピン数がフットプリントのピン数より多く、ネットを持つ場合に検出。)
パッドが見つかりませんでした。
(転送可能:シンボルのピン数がフットプリントのピン数より多く、ネットを持たない場合に検出。)
※フォアードアノテーションの場合

ネット名重複を追加

システムネット名(Sig_*)が重複しています。
※フォアードアノテーションの場合

こちらのエラーが出た時は、サポート(support@4cept.com)までご連絡をお願いします。

 


差分抽出内容について

差分内容をご紹介します。

対象 内容

ネット名変更

異なるネット名に変更された場合、ネット名を変更します。

ネット接続変更

ネットに差分がある場合、ネットの接続を変更します。

ネット接続追加

ネットに差分がある場合、接続を追加します。

ネット接続削除

ネットの差分がある場合、接続を削除します。

インスタンスID変更

Referenceが同じで部品も同一だが配置のインスタンスIDが異なる場合、インスタンスIDを統一します。

部品変更

部品に差分がある場合、部品を変更します。

部品追加

部品が存在しない場合、部品を追加します。

部品削除

部品が不必要な場合、部品を削除します。

参照名変更

部品のオブジェクトIDが同じでReferenceが異なる場合、Referenceの統一をします。

フットプリントを部品に交換

フットプリントが部品に変更されている場合、部品に交換します。

アクティブフットプリント変更

部品内のアクティブプットプリントに差分がある場合、アクティブフットプリントを変更します。

フットプリント追加

フットプリントが存在しない場合、フットプリントを追加します。

フットプリント削除

フットプリントが不必要な場合、フットプリントを削除します。

属性変更/追加

部品内の属性に差分がある場合、変更もしくは、追加します。

属性削除

部品内の属性が不必要な場合、属性を削除します。

スワップID変更

部品内のスワップIDに差分がある場合、スワップIDを統一します。

一点接続変更

一点接続内のネット名に差分がある場合、一点接続を統一します。

一点接続追加

一点接続が存在しない場合、一点接続を追加します。

一点接続削除

一点接続が不必要な場合、一点接続を削除します。

IPCフットプリント追加

IPCフットプリントが存在しない場合、IPCフットプリントを追加します。

IPCフットプリント削除

IPCフットプリントが不必要な場合、IPCフットプリントを削除します。

アノテーション時に部品に関わる情報に変更があった場合は、回路図に配置された部品情報が対象となります。