プリント基板CAD : ベタ作成

ベタの種類

ベタは基板上のポリゴンの銅箔エリアのことで、カッパーと呼ぶ場合があります。
ベタを作成することでGNDや電源、大電流の配線を補強できます。
Quadceptのベタには以下の種類があります。

・動的ベタ
・静的ベタ
・カットアウト


動的ベタ

作図したエリアで設定したネット名以外のオブジェクトとは、クリアランスを自動作成し
同じネット名のオブジェクトに対してはPCB設定の「動的ベタ接続」に設定した内容で自動接続します。
電源ネットなど全体に実行し、都度更新をかける場合などに適しています。
※実行したときに浮きベタの削除を行うかの確認画面が表示されます。浮きベタが必要ない場合は、削除としてください。

また、再度クリアランス計算を手動で行う場合は、ベタを選択し右クリック→「ベタ更新」クリックください。
(※ショートカットキーは「I」に割り当てられています。)

動的ベタ例(青色のベタ)

動的ベタでサーマル生成されないケース

・カスタマイズパッドが対象の場合
・カットアウト領域内にサーマルの全て/一部が含まれる場合
・禁止領域内(追加クリアランスも含む)にサーマルの全て/一部が含まれる場合
・動的ベタとのサーマル接続本数が1本の場合、ベタが浮きベタ扱いとなるのでサーマル接続は発生しない

浮きベタの定義

・同一ネットのオブジェクト接続が1つもない
・サーマル接続が1つだけの場合も浮きベタとする
・オブジェクト接続の対象にはベタ(銅箔あり部分)も含む
・未接続、またはサーマル1本のみの接続の場合は浮きベタとして削除する

サーマル接続が1つだけの場合、アンテナになる可能性があるので接続を行いません。
明示的に接続を行いたい場合は、配線でパッド/ビアとベタを接続してください。

ベタの作図方法についてこちらをご参照ください。


静的ベタ

作図したエリアのすべてを塗りつぶします。
配線の一部強化など、形状が変わらない場合に適しています。

静的ベタ例(赤色のベタ)

ベタの作図方法についてこちらをご参照ください。


カットアウト

カットアウトはより多くのクリアランスを保ちたい場合や、ベタの不要な部分など、ベタを発生させたくないエリアに使用します。
ベタの中に配置することにより、ベタ領域を強制的にくりぬく事ができます。

カットアウトベタ(取付け穴周辺)

カットアウトの作図についてはこちらをご参照ください。